利用事例

Any(浜松まちなかマネジメント株式会社様)

JR浜松駅から徒歩3分の場所に位置するコミュニティスペース「Any」。地元企業が出資・設立した民間まちづくり会社「浜松まちなかマネジメント株式会社」によって、2015年に開設されました。コワーキングスペースのほか展示スペースやセミナースペースを有し、ビジネスや交流、活動の拠点として利用されています。2022年からスマートロック連携課金決済システム「むじんLOCK」を導入。業務効率化を実現したことで、まちづくりの取り組みを加速しています。今回は、Anyの運営に携わっている山地様と角替様に、むじんLOCKの利用状況についてお話を伺いました。

Any様がむじんLOCK導入で改善されたこと

Any様がむじんLOCK導入で改善されたこと

Any様のむじんLOCKご利用機能

<標準機能で実現>
ドア施錠・解錠
入退室履歴の管理
月額課金(会員プラン7種類)
従量制課金(利用実績に基づいた自動請求・入金)
予約管理
予約実績に基づいた自動請求・入金
領収書発行

〈カスタマイズによって実現〉
管理者向けカスタマイズ機能(予約利用料の編集、代理予約用の備考欄)

まちづくりの一環としてコワーキング施設をスタート

はじめに、Any開設の経緯をお聞かせください。

角替さん
Any開設からさかのぼること5年前、2010年に「浜松市まちなか賑わい協議会」という任意団体が設立されました。中心市街地活性化を目的に、地元の商工会議所や商店会連盟、企業、団体から人と資産が集まって、さまざまな取り組みを行っています。その中で、空き店舗の有効活用にも取り組んでおり、遠鉄百貨店第3駐車場がある建物1階のテナントが退去する際、さまざまな活用法を検討しました。その結果、「人が集い交流できるハブ」「賑わい創出の拠点」となることを目指し、コワーキング施設「Any」を開設することになりました。

施設についてご紹介いただけますか。

山地さん
20席以上あるフリーアドレス席や、個室プレミアムプラン用のブース、集中席のほか、利用者様同士が会話できる大きなソファやテーブルもご用意しています。月額会員様は、一部法人も含めて現在33人です。

角替さん
オープン当初、ワークショップやセミナーなどを精力的に開催した結果、多くの方に入会いただきました。スポーツ教育・講演などの事業を手掛ける「TOMO RUN」様や、元A級プロボクサーで健康支援事業などに取り組んでいる大庭様をはじめ、バイタリティあふれる方々がAnyを拠点に活動されています。教室などの催しを通じて、新たな人の流れが生まれています。

むじんLOCK導入によって、防犯対策と業務効率化を実現

2022年からAkerunと連携する形でむじんLOCKを導入いただきましたが、その経緯についてお聞かせください。導入前はどのような課題があったのでしょうか。

〈課題1〉防犯対策を強化したい

山地さん
以前は、ビルの上階にある駐車場の利用者が、Anyを通り抜けに利用されることが多かったんです。18時以降は常駐スタッフが1名なので、見知らぬ人の出入りは防犯上の懸念点でした。むじんLOCK導入後、夕方以降は登録者以外の方が自動ドアを開錠できなくなったので安心です。

〈課題2〉業務を効率化したい

山地さん
むじんLOCK導入前は、入退店ごとに伝票の記入や受け渡し、精算などの業務を手動で行っていました。18時以降になると、受付業務に追われて他の業務に手が回らないこともしばしばでした。私たちはまちづくり会社なので、コワーキングスペース運営だけでなく市街地活性化に向けた取り組みを行っています。むじんLOCK導入後、業務簡略化によって、まちづくりに向けた時間を捻出できたところが最大のメリットです。

〈課題3〉精算をスムーズにしたい

山地さん
以前は決済方法が、振り込みやQR決済、クレジットなど多岐にわたっていましたが、むじんLOCK導入後はクレジットカード決済に一本化しました。スタッフはもちろん、お客様からも精算の煩わしさがなくなったとご好評いただいています。

コワーキング施設運営の実績を活かしたシステムとサポートが魅力

スマートロックと連携した管理システムが数多くある中で、むじんLOCKを選んだ理由はどのようなものでしょうか?

角替さん
費用とユーザビリティを比較検討して、コストパフォーマンスの高さとシンプルな動作性が決め手になりました。加えて、コワーキングスペースを運営している会社が提供しているシステムなので、不安や疑問に対し的確なアドバイスをもらえたことにも魅力を感じました。

どのような疑問点がありましたか?

角替さん
エントランスの自動ドアとコワーキングスペースの入口にスマートロックを設置するので、どちらの通過時間を基に従量制課金をすべきか判断しかねました。御社に相談して、ご提案通り早い方の通過時間を取得するようにしました。「御社が言うなら間違いない」と。

そのほか、むじんLOCKに移行する際の困りごとはありましたか?

山地さん
土地柄かもしれませんが、ICカードを持っていないという方が時折いらっしゃったので、Any限定のICカードを購入いただく形で解決しました。トラブルといえば、たまにスマホケースなどが原因でモバイルSuicaが反応しないことくらいでしょうか。それ以外は、シンプルな仕様なので登録も簡単ですし、手持ちのICカードで入退室できるので、利用者様からも便利になったという声をいただいています。

カスタマイズによって実現できたこと・これから実現したいこと

むじんLOCKをカスタマイズして改善できたこと、これから改善したいことをお聞かせください。

山地さん
レンタルスペースの予約状況をタブレットでも見やすいようデフォルト表示していただいたので、確認作業がスムーズになりました。また、管理者が代理予約を行うケースを想定して予約管理画面に備考欄を設けていただいたので、どの予約をどなたが利用されるのか、確認しやすくなりました。

角替さん
今後の要望としては、運営の指標となる稼働率を詳細に把握できる機能があると、非常にありがたいです。たとえば、時間ごと・季節ごとの稼働率や、月額会員とドロップインの比率、男女比、年齢別の利用比率などのデータを参照できれば、課題発見につながると思います。

リアルタイムで入室状況を把握できる機能はありますが、確かに、過去のデータを保存・分析できる機能もあるといいですね。貴重なご意見をありがとうございます。

今後も「むじんLOCK」を活用し、地域貢献の輪を広げたい

今後の目標についてお伺いできますか。

角替さん
ここ数年、コワーキング施設の増加に伴って利用者の選択肢が広がっており、Anyの独自性を確立する必要性を感じています。まちづくり会社が運営する意味を改めて自問した結果、さまざまなプレイヤーの活動拠点として機能し、地域貢献の輪を広げる施設を目指したいと考えています。

山地さん
Anyは人と情報が行きかうオープンなコワーキングスペースなので、むじんLOCK導入の目的は、省人化ではなく人との関わりを増やすことです。予約業務や精算業務に費やしていた時間を、交流促進や市街地活性化に充てられるのは、むじんLOCK導入の大きな成果です。これからもまちづくり会社ならではのコワーキング施設を目指していきたいと思います。

むじんLOCKの「むじん」は、施設を無人にしようという意味合いではなく、精算業務や入退室管理を無人化した分、より人が注力すべきところにリソースを割き、施設運営の可能性をむじん(無尽)に拓くことができるように、という思いを込めた名前です。Any様の理念と相通ずるものがありますね。Any様の今後の発展に、むじんLOCKが貢献できればうれしく思います。

Any
運営:浜松まちなかマネジメント株式会社